闘病記

心筋梗塞になって入院してからの病院関連の記録日記。そんな闘ってません。

入院日記8

入院25日目。

土曜日に外出許可がでているからして、なんていうか、もう速く過ぎれ過ぎれなんて思ってました。どうせなにもないんだろうし。

と、思っていたらわりと盛りだくさん。なんつか、普段の日記より書くことがあるので、逆に、退院したあとのほうが不安になるわなあ。


まず画期的によく寝ました。20時から5時まで。途中1回起きましたがその時間も10分以内。だから何時に起きたのかもわからない。ちょっと空が明るかったかな。

勝因はいまだに看護師全員に聞かれる、腰が痛くならないシートと、耳栓。

右耳にサイレンシア、左耳にダイソーで売ってたやつ。これがおれの耳の形状にはフィットしたんだよね。

ジジイのイビキがもっとも聞こえなかった。

あとまあ前日眠らなかったのと、そのわりに昼寝もしないでしのいだのが勝因。


朝食はパン。たまにパンがでる。小さいロールパンが2個。蒸したのかホカホカです。

たいていはイチゴジャムだけど今日はブルーベリージャム。イチゴだとあまるけど、ブルーベリージャムだと足りないんだよな。バランスが悪い。パンプキンなクリームスープが美味しかった。


今日のおれの目的はシャワーをあびること。そのためには根回ししやすい看護師がいいんだよな。すなわちヤング看護師。ベテランは「ああわかりましたよ」なんて安請け合いをしてスルーするからな。


ということで、おれの昼の部の担当看護師は昨日おれの採血をした若い男性看護師。おお最高じゃないか。

ということで、9時過ぎの看護師交換でさっそくお願いする。なおかつ、名前ももうシャワー室に書いておく。

なれない血圧計でとまどったりして大丈夫かなと思ったら、まあ時間内に着替えを持ってきてくれて、なおかつ心電図のシールもはずしてくれてセーフ。


シャワーる。やっぱり気持ちがいいね。

前回みたいに垢がごっそりとかそういうことはないけど、これでかれこれ1ヶ月近く貼り続けている心電図をはかるためのアタッチメント。その粘着シールの痕がとれない。これはナイロンスポンジなんかでガシガシこすらないとダメだな。

集中治療室にいたころは、ベンゼンなんて揮発性のアルコール消毒薬みたいなのを綿に含めてこすってもらった。2人がかりでやってもらい「オプション料金はいらないんですか?」ってたずねたくなったりな。


午前のリハビリもその男性看護師。

iPhoneを持ってるってことで、cardiographというiPhoneのカメラを利用して脈拍を測定するアプリを教えてあげるとメモしてたな。


看護師ってどうやってその部署に配属されるのか不思議だったのでたずねたら、学生時代実習でここに配属されて雰囲気がよかったので希望出したら通ったとのこと。やっぱりそういうの大事だよなあ。いうても看護師は女の世界なわけだし、そこで居やすいってのは最重要だよ。


今日はお気に入りの子が注射係で、各部屋をまわっては注射をしたり点滴を取り替えて回る。

おれの部屋にもきて、来週から、おれも点滴なのでよろしくお願いしますったら、「じゃあ刺すとき痛くしてあげるね」なんてジョークを。かわいらしいねえ。なんつか、性的な欲求はないんだけど、ずっと眺めていたい。ずっと話してたい。そんな気持ちになる子だわ。まあ、そんな気持ちは実子に持てってことですね。

あれな、集中治療室のときとちがってけっこうネコかぶっておとなしめにしてるところがまたいいねえ。してみると、集中治療室はノビノビできるんだな。ま、ナースステーションと地続きだしな。まわりにいっぱい「同士」がいるわけだしな。


昼飯どきのタイミングに検査がモロぶつかる。

車イスで1階に。

首の超音波を測るってやつ。ゼリーをどっちゃり

塗られて超音波でいろいろとみると。

左側の血管が動脈硬化になりかけてるという聞きたくない情報を教えられる。病院にいると、自分がポンコツだってことを思い知らされてイヤになるね。


これが、いくときは「助手さん」なんていわれる年輩の看護師(ほどの仕事を与えられない立場の方、たとえば、注射できないとか)に車イスで連れられてきたんだけど、メシどきで仕事ができたのか、終わったら呼んでなんていなくなった。

そうしたら、たまたまいっしょにきていた同階の助手さんが「私が連れていくからいいよー」って。

どうするのかと思ってたら、もともと連れていた車いすのババアとおれと両方引っ張っていく。うわ、すげえことするなあと。

で、30分以上遅れて昼食。


あとは午後のリハビリで終わりですよ。午後も新人さん。看護師のヒエラルキーとかきいてた。誰がエライとか。

こういうことばかりきいてきてうぜえやつと思ってるだろうなあ。

リハビリのときは看護師裏話みたいのばっかりきいてる。


明日の外出のための着替えを上のガキに持ってきてもらう。

その際にドトールでコーヒー買ってきてって(途中にあるんだ)。あとホットドッグ。ひとくちかじりたかったんだ。で、ひとくちだけで、残りは上に食ってもらうんだからチーズ入りのほうがいいかなーっと思って、チーズ入りのってお願いしたら、ドトールのジャーマンドッグはチーズ入りのホットドッグってないのな。

で、ホットドッグが食べたいっていうのにチーズにひっぱられて、カルツォーネってチーズ入りのパニーニみたいの買ってきやがる。

「だってチーズ食べたかったし」だってよ。


こいつはオヤジとそっくりだ。いつでも自分の思惑を差し込もうと虎視眈々とねらっている。


で、ブツブツいったら「じゃあもう1回買ってくる」なんていなくなる。


そして今度はミラノサンドを買ってきやがる。


「こっちのほうが大きいし食べでがあるし、なにより私はホットドッグがあまり好きじゃない」


と正直にもほどがある発言。


んまあ、ひとくちづつ食べたカルツォーネもミラノサンドも美味しかったし、コーヒーはその休憩所にある100円の自動販売機とは比べるべくもない美味しさでしたけどさ。

ガキと話す。ガキがチョイスした本ばかり読んでいるので会話ははずむ。


現在は「幻色江戸ごよみ」宮部みゆき(新潮社文庫)を読み始めております。

奥さんはともかく、宮部みゆきの時代物の大々ファンでしたから、この分野はたくさんあります。その中の1冊なんでしょうな。


やっぱりiPhoneさわるようになってから本を読むスピードはガクンと落ちた。