闘病記

心筋梗塞になって入院してからの病院関連の記録日記。そんな闘ってません。

闘病記2 2023.1.6~1.31 喉の乾き

本来の主治医に会うなり、多くを語ることなく入院決定。そうだろうなと思う。
正直、病院が開くなり飛び込んで入院したかったんだけど、また主治医以外が担当になって面倒なことになるのもいやだし、そもそもでいうと入院はしたくない。
でも、しょうがない。なんとかしてもらわないと。わりに生命の危機を感じている。

入院するなり、おしっこを挿す管を入れられ点滴を打たれる。いきなり身動きが取れなくなる。
そうなると紙おむつもあてがわれるわけで、大のほうもおむつに出せばいいんだけど、永遠に「それ」は抵抗ある。介護士や看護師にとっては「なんでもないこと」らしいし、実際もっとやりたくないめんどうや緊張する仕事はあるらしい。
でも、抵抗あるひともいることも尊重されると。つまり、大はどうするかというと車椅子で多目的トイレに運んでくれる。
これは紙おむつにするのとどっちがめんどうくさいのだろうか?
このターンのおれの1番大事な「仕事」は便意を看護師に上手く伝えることだった。
お役所仕事ということでもないけどできるだけ蔑ろにされず、かつ、スムーズに便意とリンクさせて車椅子に乗せてもらい、終わったらまた元のところに送ってもらう。
失敗すると待たされた挙げ句に忘れられる。
まあ、看護師も大変だからなあと慮っても便意が止まることはないんだよ。
「紙おむつにしちゃってもいいんですよ?」
ってよくいってっくるけどそうしてる同室の患者もとても待たせる。だから絶えずうんこ臭が漂っている。

そして

いま強力な利尿剤を点滴で入れてるからとにかく尿が出る。だからチンチンから管を入れて尿をベッドの脇のタンクにためている。つまりおれはベッドから動けない。そいでじゃんじゃん尿が出る。ということは喉が渇くということで。
だから、家ですらあった飲料制限がない。
だが担当医は「特にない」といってたのに看護師側で勝手に「飲み過ぎやろ」って制限がかかってた。しかも「飲み過ぎ」と主治医に進言している。
だからこっちも炭酸水を口に含むと喉の渇きがおさまるから自販機でなにか買ってきてといったら、今度は一転して「先生に聞かないとわからない」と。
で、ついに「氷3個」とコップに入れてよこす。それで朝まで凌げって。それが2:00。4人部屋で2人が寝たきりでその10分後に痰を吸い込む作業しはじめて患者が大騒ぎ。氷3個なめて寝れってことだが寝れるわけねえだろ。
しゃあないので来る時持ってたフリスクを舐めてじっとしてると1時間くらいしたら看護師が一転「脱水するかもしれないので水飲みましょう」だって。そいで水も汲んでくる。なんだそりゃ?
と、これがなくなるのもいやだしそのまま横になって泣きそうな気持ちで寝てたら、また看護師が飛んできてモニタしてる脈がヤバいです。すぐ水飲んでくださいだと。
そりゃあ看護師は信用ならんよなあ。

明日からガブガブ水飲んだるねん。
マストドンの書き込みより)


このターンの入院は喉の渇きとの戦いだった。
そして看護師への不信感がモリモリとヘビ花火のように膨らんでいく。
トイレへの案内はちんたらしてるのに、飲水制限には異様に厳しい。しかも思い出したように。
動けないので身の回りにあるだけの水分で戦わないといけない。
そうしてる間にも尿から水分が奪われる。
咳込みは止まらないまま。何度かむせて飲み込んだ瞬間にベッドにドバッと水を吐き出したことも2度ほどある。それを看護師にいうのもためらう。
だってめんどうくさそうな対応するもん。萎縮するよ。

そしてずっとぼんやりしてる。脳の回転が明らかに遅い。
iPhoneでのSNSの口数も減っている。
だって眠れないんだもん。
眠れないから「これはやばい」と思って相談しにいって入院したのに余計に眠れなくなるとはどういうことだ。

ゼーゼーいうかゴホゴホしながらベッドの角度をほとんど90度にして眠れない日が続く。

尿を取る管の「入り」が下手でじっとしてても痛いし寝返りしても痛い。金玉の裏側が痛い。それを看護師に訴えても、ちらっと見て「ちゃんと入ってるけどなあ」と。何回もチンポ周り見られるのも恥ずかしいし。我慢するしかない。
でも痛いし。そういうもんだと思っていても痛いもんは痛い。

ここらへん今後のネタバレになるけど、「別の」病院だと全然痛くなかったし「そこは」1週間に1回点滴などは交換してた。つまり看護師が下手だった。採血も点滴も尿の管を挿すのもおれへの対応も。
くわえて11月の入院でも思ってたけど看護師も患者も准看護師も掃除などのスタッフも全員が全員うちあわせしてきたみたいに殺伐としている。
待遇が悪いのか、婦長の方針か、病院の方針か、看護学校殺伐科を卒業したからか、単にそういう性格が集まったからか、モンスター患者が精魂込めて育て上げた成果か。

10年前の入院とは雲泥の差に思えた。

あ、もうひとつ要因がある。コロナだ。コロナで看護師の負担や気遣いやストレスはすごいことになってただろうな。

そう、今回の入院はまだキツめの対コロナ状態でのもので、身内のお見舞いは完全禁止。差し入れは検閲が入る。

ここで娘に差し入れをたのんだものが「これは医者に許可を得てないので、許可を得てから渡します」なんて「勝手な判断」でいってきた。
だから、回診にきた主治医に泣きついて、「先生はいいっていってた」といって取り返したこと数回あったけど、甘い飲み物、果物、ゼリー飲料は没収のまま娘に返された。
今回、娘に2日と開けずに差し入れに来てもらってた。なぜなら喉が渇くから。いろいろあって炭酸水にした。
飲水制限が2000mlとあったので基本は500mlのを4本。一応タテマエでは看護師がチェックしていたけど日付変更のドタバタで1本有耶無耶にしてた。
(つーか、まともにチェックされたことなかったな。見逃してくれてたのかもしれないけど、めんどうくさいからいいやって判断だった説が濃厚(おれ調べ))
1日5本2500ml、くわえて朝の牛乳。お茶(番茶)をたまに尋ねるやさしいほうの看護師に聞かれたら飲む。それが200mlとか(一応計ってくれる)。

1日3000ml、それに3食の食べ物からの水分。

でも、強力な利尿剤の前には無力でした。1日中喉の渇きと戦っていた。

この目的は、肺に溜まった水を抜くことと体重減少で心臓の負担をおさえ、心不全を改善させるというものでした。

11月からの入院生活でこの1ヶ月ない入院が1番苦しかったです。地獄とはこのことかと思いました。
歯も毎日は磨けず(気の利いた看護師以外は声をかけない→申し送りしてないのか、めんどうくさいのか)、電動シェーバーを持ってなかったから3週間近くヒゲをあたれず(洗面台がないと)史上最大のヒゲ面になったし。
そんな中でも考えてるのは「喉が渇いた」だけだった。

そして、1月の下旬に、
「数値がよくならないんだよね」
と主治医。
「そこで、」
次のターンへと進むのです。苦しみはつづくのです。